ショーに来るゲストの洋服は私物?それともプレゼント

さぁ、「NYから、アナタの質問に答えます」連載も3回目。今回は、ゲストの洋服についてお話ししましょう。インスタグラムで募集したアンケートで多かったのは、「ショーに招待されたら、そのブランドの洋服を身につけて行くのが常識?貸してくれる?自分で買う?」や「ゲストが着ているのは私物?プレゼント?人による?」などの質問でした。
1.一番気になるセレブの服は、私物?それともプレゼント?
 まず皆さんが気になっている、「セレブの洋服は私物?それともプレゼント?」という質問。答えは、「どっちもある」。中途半端な答えで恐縮です(笑)。

 でも、本当にそうだから仕方ありません。ただ強いて言えば、「結構有名なセレブでも、プレゼントは多分、案外多くない(バッグを除く)」。全身招かれたブランドの洋服というセレブでも、バッグはプレゼントかもしれませんが、洋服は要返却のサンプルというケースが大半です。洋服はそもそも貴重です。中でも“セレブ負け”しない一着、いわゆるランウエイに登場するコレクションラインは、生産数が少なく、ゆえに特に高価。なので全身、全アイテムをプレゼントしてもらうケースは、それほど多くないと認識しています。

2.一般ゲストの服装は?ブランドの洋服を着て行かないとダメですか?
中央のスパンコールのドレス、その左の赤いハイネックドレスは間違いなく「トリー バーチ」。“おてんばお嬢さん”なのかな(笑)?
 一方我々は、そんな風に洋服をいただいたり、ショーのためにお借りしたりはあまりなく、私物でショーに伺います。ほとんどの場合、ドレスコードはありません。特に「そのブランドの洋服を着て行かないと、会場に入れない」なんてことは絶対ありません(笑)。

 ただ個人的には好きなブランドのショーに行くなら、1点くらいは、そのブランドの洋服やバッグを身につけるとメチャクチャ楽しいと思います。着用アイテムがカブっちゃって違う国の業界人と「てへぺろ」するのも面白いし、ショー会場にいっぱいいるブランド関係者も優しく接してくれます。デザイナーにインタビューするなら、なおさら!!そして何より「あぁ自分は今、このコミュニティーに属しているんだな」と体感できるのは、目の前に現れる洋服を“自分ごと化”するために有効です。パパラッチに撮られる確率もアップするでしょう(笑)。
 ムスっとショーを眺め黙々と記事を書いても、お祭り感覚で楽しんで感じたムードを記事に忍ばせても、ファッション・ウィークは同じように過ぎ去っていきます。なら僕が選ぶのは、後者の楽しみ方。同じように考えるゲストは多く、結果、「トリー バーチ(TORY BURCH)」に行けば「トリー バーチ」の人、「ティビ(TIBI)」に行けば「ティビ」、「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」に行けば「トミー ヒルフィガー」の人が増えるのです。

「ギャルソン」 × キム・カーダシアンのパロディーT 「ダイエット プラダ」が販売

インスタグラム上でデザイン盗用を指摘することで注目を集めているは12月19日、“KIM des GARCONS”のロゴを入れたTシャツやパーカなどを発売した。商品は、パーカが69ドル(約8000円)、Tシャツ4種が32ドル(約3600円)。ウェブ上で受注販売しており、2~3週間後にデリバリーされる。

これは12月、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)とカニエ・ウエスト(Kanye West)が手掛ける子供服ブランド「キッズ サプライ(KIDS SUPPLY)」が、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」のデザインにそっくりなスーベニアジャケットと、パロディ「ヴェトモン(VETEMENTS)」のデザインをキッズサイズにしたシルバードレスを販売したことから、「ダイエット プラダ」がインスタグラム上で指摘。ハッシュタグ「#letreiknow(玲に知らせよう)」や「#letdemnaknow(デムナに知らせよう)」などで拡散され、約4400の「いいね」が付いている。その現象は“キム デ ギャルソン”と命名されている。12月8日には米トーク番組「ウェンディ・ウィリアム ショー(The Wendy William Show)」でも取り上げられて話題になった。

「キッズ サプライ」はアメリカの大衆紙「ニューヨーク・ポスト」の名物コーナー「ページ・シックス(Page Six)」の取材に対して「『キッズ サプライ』はコンセプトは、従来の子供服では手に入らないようなデザインを人々に提供するというもの。“デムナ ドレス”と商品名にしているのは、彼へのオマージュを捧げているため。“レイ ジャケット”へも盛大なリスペクトを込めている」と答えている。

シングルライダースジャケット×ジーンズの王道コーディネート

シングルブレストの本革ライダースジャケットにブルージーンズを合わせたメンズファッション王道のコーディネート。ダブルブレストと比べてスマートな印象を与えるシングルタイプのライダースジャケットに合わせて、ジーンズもテーパードのきいたスリムシルエットをチョイスすることでスタイリッシュな印象に。ブルーレンズのサングラスをジーンズにリンクさせたこだわりの色使いも見逃せない。

激しいダメージ加工が施された薄青ジーンズで、コーデにやんちゃニュアンスをプラスしたスタイリング。夏場の薄青ジーンズだからこそ、激しいダメージ加工のやり過ぎ感が軽減され、節度ある大人のコーデとして成立する。

トレンチコートといえば、インナーに合わせるアイテムを変えるだけで夏以外の3シーズンにわたって活躍してくれる便利なアウターだ。そんなトレンチコートにネイビージャケットとブルージーンズ、ブルースニーカーを合わせて爽やかなスタイリングを演出。ボートネックデザインのTシャツをインナーに着込むことで、春先にぴったりの抜け感溢れるコーディネートに。

ボアデニムジャケットとダメージジーンズを組み合わせたデニムオンデニムスタイル。トップスはクリーンなルックスのデニムジャケット、ボトムスはダメージジーンズをセットすることで表情にメリハリをつけている。インナーにはグレーのカットソー、シューズは白スニーカーと、ライトカラーのアイテムで全身をまとめることで軽やかな装いに。

チェック柄のテーラードジャケット、ラペル付きのジレにジーンズを合わせたジャケパンスタイル。ツイード素材のジャケットやジーンズ、ウイングチップのドレスシューズを組み合わせた装いがカントリーテイストを漂わせる。ロールアップしてチラ見せしたソックスのドット柄がアクセントに。

デニムジャケット×ジーンズなどの一般的なデニムオンデニムスタイルはラギッドな着こなしを演出できるが、TOO MUCHな印象になってしまうこともしばしば。そんなケースを避けたい場合、ポイントでデニムをリンクさせるのも一つの手だ。こちらのスタイリングではクルーネックニットの下からのぞかせたデニムシャツの襟・袖口・裾でさりげなく表現。デニムシャツの露出を最小限に抑えることで、ほどよくデニムオンデニムの要素を取り入れている。

ストライプ柄のネイビージャケットに、ネイビーのタートルネックニット、ブルージーンズを合わせたワンカラースタイル。ポケットチーフの取り入れやワンロールでアップしたジーンズの裾が、単調になりがちなワンカラーコーデにアクセントをつけている。ポケットチーフはクラッシュドでラフに挿し込むことで、こなれ感を演出。

ややワイドなストレートジーンズをロールアップしてジョガーパンツ風に。シューズを引き立てるためにパンツをロールアップするのは定石だが、同じロールアップでも様々な手法が存在する。こちらのスタイリングで実践しているのはピンロール。パンツの裾を絞るようにロールアップするため、スリッポンスニーカーのようにミニマルなデザインのシューズでも存在感のある印象に仕上がる。

デニムシャツとジーンズでデニムオンデニムスタイルを作ったコーディネート。白スニーカーと白Tシャツの絶妙な抜け感が爽やかな印象に。

ベージュがかったグレーのジャケットにジーンズを合わせてカジュアルダウンしたジャケパンスタイル。膝部分にのみ色落ち加工を施したジーンズがさりげないアクセントを加えている。インナーにジャケットと同色のタートルネックニットを取り入れて色数を抑えることで、まとまりのある装いに。

白Tシャツにジーンズを合わせた王道のコーディネートに変化を加える術として、他のアイテムでアクセントをきかせるのも一つの手だが、Tシャツやジーンズ自体に個性のあるアイテムをチョイスするのもアリだ。こちらのスタイリングではジッパーが施されたポケTを使用。至極シンプルな着こなしに、ポケットのデザインがほどよいアクセントをプラスしている。

ブラックのプリントTシャツとライトブルージーンズでコントラストをきかせたコーディネート。Tシャツ、ジーンズともにジャストなサイズ感が着こなしの洗練度を高めている。ちなみにこちらの着こなしで使用しているTシャツはHERO’S HEROINE(ヒーローズヒロイン)というイタリアの新生ブランドのもの。

ボトムスにジーンズを採用したジャケパンスタイル。テーパードがかかったスマートなシルエットのジーンズを使用しているため、ドレスアイテムとも馴染みよくフィットしている。裾に施された切り替えデザインがさりげなくこなれ感をプラス。

本格デニムの質感とスウェットパンツライクな穿き心地を高次元で両立させたジョグジーンズといえば、イタリアのアパレルブランド ディーゼルのマスターピースだ。今季はそんな人気のジョグジーンズシリーズから、本物のデニムと見紛うような”本格ジーンズ”のジョグジーンズツイルが展開されている。デニムマニアをも唸らせるクオリティは、ぜひ一度足を通したい一本だ。

ミリタリージャケットにジーンズを合わせたラギッドなコーディネート。ジーンズは、昨今のトレンドとして注目を集めているミリタリーやコロニアルテイストの武骨なアイテムと相性抜群だ。白シャツにブルージーンズを合わせてクリーンに装うのも鉄板だが、こういった男らしい着こなしもぜひ取り入れていきたい。

テーラードジャケットにジーンズを合わせるのは今や定番。そんな定番の着こなしには一味違ったアイテムを取り入れてこなれ感を出してみるのも一興だ。たとえば、マルコ・ザンバルド氏はネイビージャケットにカットオフジーンズを組み合わせ。さりげないダメージディテールがコーディネートにこなれた印象をプラスしている。

白Tシャツにジーンズを合わせたシンプルなコーディネートはメンズファッションにおいて王道中の王道。夏は街中で同じような服装をしている人とすれ違うことも多々あるはず。そんな王道コーデもスパイスのきいたアイテムをプラスすれば、他とは違った洒脱な装いに格上げできる。こちらのスタイリングでは、バンズのチェッカー柄スリッポンを足元にセット。バックパックで取り入れたトレンドカラーのオリーブグリーンとともに着こなしにアクセントをきかせている。

フラワー柄のステッチが施されたワークシャツにパッチワークデザインのジーンズで個性的なスタイリングを表現。シャツとシューズにトレンドのコロニアルカラーを使った着こなしに、ライトブルー/ブルー/ネイビーなどの爽やかな色味をプラスしている。

グレーTシャツにブルージーンズ、バンズのオーセンティックを合わせた極めてシンプルなコーディネート。余計な装飾を排した着こなしだからこそ、ブルージーンズの発色の良さが際立つ。

ミリタリーシャツにジーンズを合わせた武骨なスタイリング。ボトムスのロールアップで着こなしのシルエットを調整するのは定番だが、シャツも腕まくりやタックイン/アウトでアレンジするとよりバランスの良い装いに仕上がる。足元にはブルーとパープルのカラーリングが施されたニューバランスのスニーカーでサイケデリックなアクセントをプラス。

“カトリック”をテーマに荘厳なドレスが集結リアーナもホストを務めた「メットガラ」

にニューヨーク・メトロポリタン美術館で、10日から同美術館で開催されるファッション展覧会「Heavenly Bodies: Fashion and the Catholic Imagination(天国のボディー:ファッションとカトリックのイマジネーション)」のオープニングパーティーである「メットガラ(MET Gala)」が開催された。

毎年展覧会のテーマに合わせた衣装で大物セレブが一堂に会し、“ファッション界のアカデミー賞”とも評される「メットガラ」。今年は主催者であるアナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ(VOGUE)」編集長とともに、これまでの「メットガラ」でも衣装で定評があるリアーナ(Rihanna)、ドナテラ・ヴェルサーチ(Donatella Versace)、ジョージ・クルーニー(George Clooney)の妻で弁護士のアマル・クルーニー(Amal Clooney)が共同ホストやスポンサーを務めた。

今回はカトリック、そして宗教がテーマということで開催前から物議を醸していたが、来場者のカトリックや宗教に対する考え、そしてテーマの解釈は多種多様だった。「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」のドレスを着用したモデル、ロージー・ハンティントン・ホワイトリー(Rosie Huntington Whiteley)は「私はカトリック信者よ」ときっぱり宣言してレッドカーペットに現れたのに対し、ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)が手掛けた「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のオートクチュール・ドレスとヘッドピースを着用した女優のフランシス・マクドーマンド(Frances McDormand)は、「私は無神論者」とプレス陣に語った。一方、デザイナーのザック・ポーゼン(Zac Posen)は「僕は何か特定の神様というものを信じてない。でも信じることはとても大切で、時に大きな力となる。何を信じるかはそれぞれの人が時間をかけて見つけるものだと思う」とコメントした。

ラッパーのニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj)は着用するのに5時間かかったという「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」のロングドレスで登場。デザイナーのフェルナンド・ガルシア(Fernando Garcia)とローラ・キム(Laura Kim)がドレスの裾を持ってサポートした。

毎年同様、話題に事欠かない「メットガラ」だが、今年もニュースが盛りだくさんだ。昨年は自分のカットしたドレッドヘアをアクセサリーとして持ってきたジェイデン・スミス(Jaden Smith)は、今年はさらに大きなアクセサリーを持ってきていた。「これが今夜の僕のパートナー」とジェイデンが紹介したそのアクセサリーとは、大きな額縁に収められた彼の最新シングル「ICON」のレコードだった。

また、ラッパーの2チェインズ(2 Chainz)は階段の途中で突然ひざまずき、5年間連れ添っているパートナーのケシャ・ワード(Kesha Ward)にプロポーズした。突然のプロポーズに彼女は「イエス」と答え、仲むつまじい様子を見せた。一方交際が報道されたばかりのカップル、起業家イーロン・マスク(Elon Musk)とシンガーのグライムス(Grimes)も連れ立って来場。グライムスはマスクが共同設立者と最高経営責任者を務めるテスラ(TESLA)のロゴにそっくりのチョーカーを着用していた。

共同ホストでもあるアマル・クルーニーは、「リチャード クイン(RICHARD QUINN)」のドレスで登場。夫のジョージ・クルーニーは取材陣から「子どもは元気?」と聞かれ、彼女の大きなスカートを持ち上げて「子どもたちはスカートの下に隠れてるよ」と冗談を飛ばした。

上から話を落とすだけでは人は動かない

元AKB48でモデル・タレントの小嶋陽菜が手掛けるブランド「ハーリップトゥ(HER LIP TO)」は、4月13~14日に東京・青山でポップアップストアを開催する。小嶋自身も店頭に立って接客する予定だ。同ブランドは2018年6月にスタートし、主に自社ECサイトで販売。これまで、トランクホテルや伊勢丹新宿本店でもポップアップを行ってきたが、どちらも盛況だったという。ポップアップストア開催前日に、小嶋に話を聞いた。

「ハーリップトゥ」立ち上げの経緯は?

AKB48を卒業したのがちょうど2年前。卒業してこれから何をしようかと考えた時に、自分のメディアを立ち上げたいなと思いました。そのメディアの中で、オススメのアイテムや自分で作ったお洋服を紹介できたらいいなと考えたのが始まりです。初めは軽い感じで、服を数型作りたいと思っていました。今はちゃんと“アパレルブランド”みたいな見え方になっていますが、最初はそんなつもりはなくて、小さな規模でやりたかった。でも、アパレルだから小さくやるのが逆に難しいんです。業界に詳しい人たちにいろいろ相談しながらブランドを進めてきて、今回たくさんコレクションを出せました。

ブランドを立ち上げるにあたって、どんなことが難しかった?

もう難しいことしかない!アパレルって本当に大変だと思う。ただ、アパレルだけをやりたくてブランドを作ったわけじゃなくて、コミュニティーとかカルチャーみたいなものを作っていきたいと思っています。そういう中で服は大切なピースなので、今は服が先行しているという形です。

ファッションを本業としている企業と組むのではなく、自身の事務所でブランド運営していると聞いて驚きました。他社と組むのではなく、自分でやろうと思ったのはなぜ?

自分がどれだけブランド運営に関わるかでモチベーションが変わるので、(企業と組んでプロデュースするという形ではなく)ちゃんと全部の流れや商品を把握して、自分が出したい商品だけ出したいと思いました。それで所属事務所でやることに(笑)。このやり方がビジネス的にいいのかどうかはまだ分からないんですが、一生懸命やっています。自分が上から話を落とすだけでは周りの人を動かすことはできないので、ちゃんと現場で把握したい。うちの事務所は小さな会社なので、私の思いを聞いてくれますし、応援してくれる。マネジャーもアパレル業界の人じゃないのに一生懸命走り回ってくれて、すごく感謝しています。

業界に詳しい人に相談しながら作っているというのは、具体的にどんな人たちのこと?

生産関係に詳しい方にいろいろ相談しています。あと、ブランドを立ち上げた時はスタイリストの佐々木敬子さん、風間ゆみえさん、白幡啓さんが一気に集まってくださって、ご飯を食べながら相談に乗っていただきました。周りにD2Cブランドをやっている方もすごく多いので、EC専業ブランドとして、そういったインターネット界わいの方たちにもアドバイスをいただいています。

普段、デザインはどんな風に思い付くことが多い?

ブランドコンセプトは“私が今着たい服”です。デザインは旅行の計画を立てている中で思い浮かぶことが多い。今度どこどこに旅行に行くからこういう服を持っていきたいとか、ビーチに行くからこの水着が着たいとか、そういうのを考えるのがすごく好き。そこからデザインを考えます。でも、もちろんリゾート地だけではなく街でも着られる服になっています。

ドレス中心のブランドにしたのはなぜ?

私が小さい頃からワンピースが大好きだから!フリルいっぱいの、「一体どこに着ていくんだろう…」って思われるようなワンピースを、小さい頃から家の近所で着ていました。上下セパレートの服よりも、ドレスを1枚ぱっと着た時の方が華やかさにワクワクするし、そういう気持ちをみんなと共有できたらいいなと思って作っています。

自分が作りたいものと、世の中で求められるものやウケるものとのバランスはどうとっている?

それはみんなを説得したり、提案したりしていくしかない。たとえば、私のファンである25歳からアラサーぐらいの女の子って、みんなボトムはミニ丈を好むんです。でも私はミニは普段はかなくて、長いスカートの方がシルエットがきれいだと思う。でも、「ロングスカートは引きずっちゃう」といった意見も届きます。そこをSNSを使って説得していく。あとは、「体のラインに自信がないから、ボディーラインが出る服は着られない」という声も届きます。それについても、「このデザインはここがこうカバーされるから着られるよ!」って、インスタグラムのストーリーやツイッターで伝えています。

今日もインスタライブでメイクアップについて中継していました。SNSでの発信にすごく力を入れているし、とてもうまく使いこなしているイメージです。

SNSは用途をすごく考えています。インスタグラムはイメージを作る場所。ツイッターはもっとリアルで、コミュニケーションをしたり、信頼を作ったりする場所だと思っています。アイテムごとの売り上げも自分で見ているので、インスタグラムのストーリーに商品動画を上げるとこんな反応がくるとか、ツイッターではこういう層からリーチがあるとか、すごく考えながら投稿しています。インスタグラムでは、ストーリーをアップする際のテンプレート(型)を作って、ファンの方に着用画像を投稿する時に身長などを書き込んでもらうようにしています。身長によってこの商品はこう見えるというのが分かるから、それをみんなでシェアしています。

みんなの憧れの存在ですが、自分のどういう点をファンは支持してくれていると思う?

みなさんには自然体なところ、媚びないところがいいっていわれるんですけど、でも私はめちゃめちゃいろんな方面に媚びてると思います。こういう人がいるからこれをいっておこうとか、みんなこう思っているだろうからこの言葉を発信しようとか考えているから(笑)。

それをインタビューで明かしてしまうところがまさに自然体です(笑)。小嶋さん自身は、どんな女性に憧れる?

憧れの女性像というか、愛嬌がある人でいたいとはずっと思っています。愛されている感じが出る人でいたい。愛されるためには、それ以上のものをいろんな人に与えていかないといけません。(愛されているかどうかは)見た目からして違う気がする。顔に出ると思います。

ブランドや、自身の活動を通して今後目指すものは?

ブランドとしては実店舗の出店は考えていなくて、今後もECと今回のようなポップアップストアを行っていきます。アイテムは、お洋服だけでなくコスメなどにも広げていきたい。もともとコミュニティー作りの一環としてブランドを始めましたが、それは少しずつできてきました。次はコミュニティーを“箱”に入れることが必要。オンライン上で、コミュニケーションスペースのような場を作りたいと思っています。あと、これまでいろんな人にチャンスを与えてもらってきた分、その人に恩返しするのももちろんだけど、下の世代に私の経験をつなげていきたい。そういう活動も行っていきたいから、「ハーリップトゥ」の中で、ブランドをやりたいと思っている若い子の背中を押して、そういう子が手掛けるブランド内ラインを立ち上げるのもいいかもしれません。

モンクレールが快進撃 全世界で売り上げ2ケタ成長

モンクレール Tシャツ コピーの2018年12月期決算は、売上高が前期比18.9%増の14億2007万ユーロ(約1775億円)、純利益が同33.1%増の3億3249万ユーロ(415億円)と引き続き増収増益の好調な業績となった。

地域別の売上高では、ヨーロッパと中東、アフリカを合わせた地域が前期比14.6%増の5億7545万ユーロ(約719億円)、南北アメリカが同16.2%増の2億2848万ユーロ(約285億円)、そしてアジア全体とその他の地域が同24.3%増の6億1613万ユーロ(約770億円)となり、いずれの地域でも2ケタ成長となった。

レモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「1年前に事業戦略を変更し、非常に満足のいく結果となった。店舗にも顧客にもスタートアップのような熱気がある。うぬぼれるつもりはないが、ブランドコンセプトや製品に新鮮味があり、誰もが大満足していると感じる。18年2月に始動した『モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS)』プロジェクトでは、今までとは異なる製品やアイデアを展開して若年層の取り込みに成功した。当社は常に高い品質を維持し、さらに改善するべく尽力している。販売網に関しても、よりよいロケーションに店舗を移転させるなどの努力を重ねている。イタリア証券取引所に上場して5年になるが、高い実績を上げられたことを誇りに思う」と語った。

ロベルト・エッグス(Roberto Eggs)=チーフ・マーケティング&オペレーティング・オフィサーは、「『モンクレール ジーニアス』は当社で初のデジタルネイティブな製品で、従来では不可能なほど大幅に顧客とのコミュニケーションを促進してくれた」とコメントした。

2月のミラノ・ファッション・ウイークで、「モンクレール ジーニアス」はミラノ中央駅沿いの高架下にクリエイターごとのスペースを用意し、コレクションをインスタレーション形式で発表し、大成功を収めたという。エッグス=チーフ・マーケティング&オペレーティング・オフィサーは、「『モンクレール ジーニアス』で7~9%の成長を目指したい」と意欲を見せた。19年中には、ヨーロッパと日本に「モンクレール ジーニアス」の店舗を1つずつ新規オープンする予定で、「モンクレール」は同じく今年中に直営店15店舗のオープン、ショップインショップ15店の追加、そして既存15店の改装を予定している。

ルッフィーニ会長兼CEOは、「19年は経済および地政学的な不透明感がさらに増す可能性があるが、困難に直面した時こそさらに強くなれると思う。世界中の多様な消費者に向けて、今後もインクルーシブで魅力的な製品を提供していく」と述べた。

「モンクレール ジーニアス」の2019-20年秋冬プレゼンテーション会場には全身ダウンの強者も

モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS)」が2月20日にミラノで行った2019-20年秋冬コレクションのプレゼンテーション会場には、国際色豊かな著名人ゲストの姿が目立った。ネットフリックス(NETFLIX)のドラマ「ストレンジャー・シングス(Stranger Things)」で人気を集めた英女優のミリー・ボビー・ブラウン(Millie Bobby Brown)は、オーバーサイズのダウンとパーカを合わせたワンピース姿で登場。15歳とは思えないスタイリングを披露した。タイトなワンピースにファー付きのダウンを羽織ったアレッサンドラ・アンブロジオ(Alessandra Ambrosio)や、ブラックのドレスに身を包んだパク・スジュ(Soo Joo Park)などランウエイで活躍するトップモデル達も来場。インフルエンサーのキャロリン・ダウア(Caroline Daur)やルカ・サバト(Luka Sabbat)の姿もキャッチされた。

日本からは海外でも人気のAMIAYAや、モデルのTaikiとNOAHが参加した。18年12月までの期間限定グループWanna Oneで活躍していた韓国人グループNU’ESTのファン・ミンヒョン(Hwang Minhyun)や韓国と台湾のハーフモデルのKiwi、台湾からは歌手の欧陽菲菲を伯母に持つチェリストのNANAが訪れた。

また「3 モンクレール グルノーブル – サンドロ・マンドリーノ」の共同制作者であるアイスランド人アーティストのフラプニルドゥル・アルナドッティル(Hrafnhildur Arnardottir)は、コレクションの世界観さながらのカラフルで印象的なレイヤードスタイルで一際存在感を放った。ニューヨーク発3人組クリエイティブ集団スパゲッティ・ボーイズ(Spaghetti Boys)として活躍するアーティストでDJのケルウィン・フロスト(Kerwin Frost)は頭から指先、足下まで全身ダウンというインパクトのあるスタイルで登場したが、動きやすさが気になるところだ。